最新!工事現場のデジタルサイネージ事情~選び方から活用アイデアまで~

街中や店舗内の広告・宣伝などに使われるイメージが強いデジタルサイネージですが、近年は工事現場への利用も増えています。

工事現場にデジタルサイネージ?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、「簡単に更新でき、視認性が高い」というデジタルサイネージの良さは、工事現場においても更新作業の効率化や周囲の住民の方への告知という用途でも活かすことができるのです。

この記事では、工事現場で導入されるサイネージをどう選べばよいか、そして工事現場特有の問題にアプローチした新しい活用例や導入例にはどんなものがあるかをご紹介していきます。

 

1.必要な規格

工事現場に用いるサイネージは屋外設置に適した規格を採用する必要があります。例えば、屋内での使用を前提としたサイネージでは、防水性が不足しており雨の影響で故障する恐れがあります。
故障を防いで安全にサイネージを活用するためにも、必要な規格を満たすことは非常に重要だといえるでしょう。

1-1.防塵・防水性能

工事現場でサイネージを利用する場合は雨風の影響を受けることに考慮が必要です。また、工事現場は粉塵が立ち上りやすい環境が多く、防塵性がなければ故障などのトラブルの原因になります。

メンテナンス性を確保するためにも防塵・防水性能は必須と言えます。
予期せぬ事故やトラブルを防ぐためにも、しっかりとした防塵・防水性能を備えたサイネージを利用するのが望ましいのです。

 

1-2.液晶ディスプレイ

工事現場で採用されるサイネージは、LEDではなく液晶ディスプレイが採用されることが多くなっています。
液晶ディスプレイは高精細で視認性が高いことが特徴で、文字を見やすく表示することや高画質の動画や静止画の表示が可能なためです。

LEDでも十分な明るさを確保し、動画などを映し出すことは可能ですが、LEDはどちらかといえば大型のディスプレイ向きで、ビル屋上の大型広告などに使われることが多くなっています。

工事現場では各種書類など、文字量が多くサイズの小さい文書を表示する機会も多いため、十分な視認性と機能性を確保するのであれば、液晶の方が使いやすい面があるのです。

 

2.用途・コンテンツ

工事現場で用いられるデジタルサイネージの用途としては、主に「朝礼用の看板」「情報掲示」「近隣住民向けのコンテンツ」の3つが挙げられます。

2-1.朝礼用の看板

管理者と作業員向けの活用方法として朝礼用の看板があります。

工事現場で必要な情報を紙ベースで発行するのは非効率な場合があります。
ホワイトボードなどに書く方法もありますが、データはパソコンなどで管理していることが多いため書き起こすこと自体が面倒になりがちです。

サイネージの強みは表示できる情報を簡単に変更できるためリアルタイムの情報共有が可能で、視認性を高く保った状態で必要情報を提示できることです。
必要に応じてデータを自由に表示することができるので、朝礼時の情報共有が非常に便利になります
気温や湿度、その日の作業員数や作業図などの投影も簡単で、指示が楽にできるというのも魅力です。

もちろん、朝礼後も活用可能です。

特に重要な活用法が、暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature)の表示による作業員の体調管理です。

WBGTとは熱中症予防のための国際的な規格です。
この値をデジタルサイネージ上に表示することで暑さのレベルを視覚的にチェックできるため、作業員の熱中症を防止することに役立ちます

(出典:環境省熱中症予防サイト

暑さ対策がおろそかになれば、人命に関わる事故などが起きる可能性もあります。
労災を防ぐ面でも気温や湿度を表記することは効果的だといえるでしょう。

また、デジタルサイネージは作業中の注意喚起などにも利用しやすく、風の影響を受けやすい現場で強風への注意を促すなど状況に応じて表記の内容を変えることができます。

作業工程をチェックするための情報を流すこともできます。
新人が多い現場や、新規に立ち上げた現場などは作業手順などを定期的に表記し、作業漏れを防ぐことも大切になります。

事故や作業の不備を防ぐために活用しやすく、視線を集めやすいのがメリットになっているのです。

 

2-2.情報掲示

工事現場では法律で定められた情報を掲示する義務がありますが、サイネージを利用する場合は看板などに掲示する手間を省けます

工事現場に掲示する必要がある代表的なものとしては、建設業の許可票、労災保険関係成立票、施工体系図、作業主任者、安全衛生推進者等が挙げられます。
建設業退職金共済制度適用事業主の現場標識、工事名標示板、有資格者一覧表、緊急時連絡表、週間工程表など、対外的、内部的に表示しなければならないものも多く、看板で管理すると漏れや内容の更新忘れが出てしまう可能性もあります。

そこで、これらの情報をサイネージ上に表示すれば、視認性の向上と簡単な情報更新が可能となるのです。

特に大規模な工事になると工事業者や許可証が増えて情報更新が必要とされるケースも増えますが、サイネージを上手く活用することで、その都度書き直しや張り直しをする必要がなくなるため、作業ストレスや手間の削減が可能になります。

 

2-3.近隣住民向けのコンテンツ

近隣住民向けに向けたコンテンツを表示する現場も増えています。
騒音に対して敏感な住民が珍しくなくなっていることから、法令に適した管理が行われていることを示すために騒音振動計などを表示させる現場もあります。

また、週間工程表や完成イメージ図を流すことで周辺住民に対するイメージアップが可能になります。
工事の際は、どのような建物が作られているか、どのような目的で使われるか把握できないために周辺の住民が不安を感じることも考えられます。
周辺住民に向けた適切な告知は、トラブルを防ぐためにも重要になっているのです。

 

3.保険加入のすすめ

サイネージを導入する場合は保険に入ることも大切になります。
防水・防塵性に優れたサイネージは機能性が高い分高価になることもあります。事故などで壊れてしまう可能性があるだけでなく、外部に出す形であれば第三者が破壊するリスクも生じます
そのため、破損や盗難などのリスクに備えて保険に加入することは大切なのです。

また、大規模な自然災害による被害に備えることも必要です。
保険に加入しておけば、万が一の火災や水害、落雷の際に大きな金銭的被害を被ってしまうことを防げます

 

まとめ

サイネージの導入は現場で増えがちな作業の手間を減らし、情報を効率よく共有するための手助けになります

情報の効果的な共有は作業効率を向上させるだけではなく、事故や労災の防止にも役立ちます。
また、周辺住民に工事の理解を求めるだけでなく、最新のシステム導入による告知効果や宣伝効果を見込めるのもポイントです。
周辺住民とのトラブルは建設リスクの一因にもなっているため、イメージ向上も含めた告知効果は見逃せないメリットとなっています。

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