デジタルサイネージとは?入門知識から展望まで基本をおさらい!

「デジタルサイネージ」とはいったいどのようなものかご存知ですか?

ひとくちにデジタルサイネージといっても、説明しようとすると意外と複雑なものです。
今回はデジタルサイネージの基本的な仕組みやメリット、普及の歴史や今後の展望など、「デジタルサイネージとは?」というシンプルな問いへの答えをまとめましたデジタルサイネージ

※2019年6月13日更新

1.デジタルサイネージとは?

「デジタルサイネージ」とは、ディスプレイやプロジェクターなどを用いて、画像や動画を表示させる情報媒体・メディアを指します。
英語の「signage」は、「看板・標識」を意味します。つまり「digital signage」は、直訳すると「電子化された看板」ということになります。
またの名を「電子看板」とも言います。
とはいえ、後述するように利用目的は広告関係にとどまらず様々な役割を担うことができます。

最もイメージしやすい代表的な事例としては、電車内のドア上部に設置された、次の停車駅などの案内やニュース・プロモーションといった映像が流れるディスプレイや、コマーシャルが放映されている、ビルの壁面に設置された大型ビジョンなどです。
他にも、商業施設や小売店を訪れると売り場やエレベーターホールに設置してあるディスプレイなど、その姿はいたるところにあります。
デジタルサイネージであると認識しておらずとも、多くの方はそれらを見かけたことがあるのではないでしょうか?

メディアとして多くのメリットを持ち合わせていることに加え、ディスプレイや、インターネットといったデジタルサイネージに関連する技術開発が進み、ここ数年めざましい勢いで増加しています。

「デジタルサイネージ」という言葉の概念は広く、屋外や屋内といった設置場所、画面の大小、用途などを問わず、ディスプレイやプロジェクターを利用して何らかの情報を発信している場合、それは「デジタルサイネージ」と捉えられるでしょう。

 

2.デジタルサイネージの主な用途は?

デジタルサイネージの主な用途は、大きく分けて次の3つになります。

2-1.広告・販促

これまでポスターなどが掲示してあった場所、あるいはこれまで何も掲示されていなかった壁面などに設置することで、よりインパクトのある広告ツールとして利用されています。
また、飲食店や小売店では、メニューや商品の情報を表示させる販促ツールとして活躍しています。

2-2.情報提供

天気やニュース、旅行者向けの観光情報、会社内の情報共有、災害時のアナウンスといった「情報提供」のために利用されます。

2-3.空間演出・エンターテイメント・アート

スポーツのパブリックビューイング、商業施設などでの装飾として、プロジェクションマッピングを活用してのアート作品など、空間演出やエンターテイメントの表現を豊かにするためにも活用されています

デジタルサイネージで表現できる内容は多様であり、今後はこれまで「広告などを掲示する場所」として考えられてこなかったような場所や用途でも活用されることが期待されています。

 

3.デジタルサイネージのメリットは?

デジタルサイネージには、ポスター・チラシといったこれまでの紙媒体と比較して、デジタルならではの多くのメリットがあります
電子看板とも呼ばれるように、アナログの看板に新たな機能が備わっているからです。
ここでは、デジタルサイネージならではのメリットを6つのキーワード毎にお伝えします。

3-1.即時性

  • ネットワークにつなげば情報の更新もリアルタイムで可能
  • 天候などに合わせて配信内容を変更することができる

3-2.柔軟性

  • どのディスプレイでいつ何を表示するか、柔軟なスケジュール配信が可能
  • 宣伝したいターゲットに絞って広告活動を行える
  • 用途をがらりと変えることができる

3-3.表現力

  • 静止画だけではなく、動画を流すことができる
  • 豊かな表現と高い視認性で視聴者を惹きつけることができる
  • より具体的にモノ・コトについて伝えることができる

3-4.運用性向上・コスト削減

  • ひとつの画面で複数の情報を伝えることができるので、情報の省スペース化ができる
  • 複数台を一括管理することで、人手を抑えることができる

3-5.利便性

  • インタラクティブ(双方向)型の場合、ユーザー参加型のコンテンツが作成できる
  • タッチパネル式だと、利用者が自ら必要とする情報を引き出すことができる

3-6.価値向上

  • スタイリッシュなデザインで、空間の価値向上が図れる

 

4.デジタルサイネージの基本的な仕組み

 

ここでは、デジタルサイネージの基本的な仕組みをお伝えします。

デジタルサイネージをシステムの側面から分類すると「スタンドアロン型」と「ネットワーク型」に分かれます。
また、ユーザーとのコミュニケーション方法の違いという側面からは「ブロードキャスト型(単方向)」と「インタラクティブ型(双方向)」に分けることができます。

4-1.スタンドアロン or ネットワーク?

<スタンドアロン型>

画像や動画などのデジタルコンテンツを、ディスプレイに内臓あるいは接続したメディアプレイヤー(再生装置)により表示する方法です。
コンテンツを作成し、USBメモリーなどへ書き込み、そのままメディアプレイヤーに接続するというシンプルなプロセスでコンテンツを放映することができます。
そのため、ネットワーク回線を必要としません

主に設置される場所や用途は、個人や小規模展開の飲食店や小売店の店頭における販促、オフィス内の情報共有やバックヤードのインフォメーションなどです。
シンプルであるがゆえ、導入コストも抑えることができます

<ネットワーク型>

インターネットなどに接続し、デジタルサイネージでコンテンツをダウンロードして表示させる方法です。
各地にちらばっている複数台のデジタルサイネージの表示内容を、オンラインで、一度に管理することができます。
そのため、複数拠点が存在する場合や、1拠点内でも複数台の設置を行う場合に向いています。
例えば、チェーン展開している小売店や飲食店などに向いています。

ネットワーク型は、時間や場所にとらわれない柔軟さというデジタルサイネージならではのメリットを特に生かせる方法です。

ニュースや天気など、外部コンテンツを表示させる場合もこちらのタイプになります。

最近は、HTML5を活用することでクラウド上でコンテンツ管理ができ、メディアプレイヤーがなくてもWebブラウザがあれば放映できるようなデジタルサイネージも登場しています。

4-2.ブロードキャスト or インタラクティブ?

<ブロードキャスト型>

ブロードキャストとは「同じネットワーク内のすべての端末に対してデータを送ること」を意味します。 システム的な側面は前述したネットワーク型とほとんど同じです。
後述するインタラクティブ型と異なり、ユーザーは一方的に「そこに表示されたものを見る」ことになります

<インタラクティブ型>

インタラクティブ(双方向)型のデジタルサイネージは、タッチパネル式のディスプレイなどを利用し、利用者が必要な情報を取捨選択できるようになっています。

具体的なシーンとして、首都圏の駅には、外国人観光客向けの乗換案内端末が設置されています。
ユーザーは画面の指示に従いタッチしていくことで、最適な乗換方法を自国の言葉で知ることができます。
タッチ対応デジタルサイネージを使用することで、施設案内やイベント情報などを様々な情報から、ユーザーは知りたい情報を知りたいときに得ることができます。
ユーザーの操作によって、どのようなコンテンツが多く見られているかという情報を得ることができるのも特徴です

 

5.デジタルサイネージの歴史と展望

ここでは、デジタルサイネージのこれまでの歩みについて簡単に説明します。

1970~1980年代

デジタルサイネージが初めて登場したのは、1970年代後半~1980年代のアメリカです。
アパレルショップが店頭に置いたテレビでファッションショーの映像を流したことが始まりと言われています。

日本では、1980年の新宿に、「新宿アルタビジョン」という大型ビジョンが登場します。
新宿駅前に登場したディスプレイは、多くの視線と関心を歩行者から集めました。
しかし当時はまだ「デジタルサイネージ」という言葉は登場しておらず、「ビデオサイン」と呼ばれていました。

2000年代

今わたしたちが日常的に目にする「デジタルサイネージ」が普及し始めたのは、2000年代に入ってからです。
初期の事例として有名なのは、冒頭で触れたJR東日本による「トレインチャンネル」です。「トレインチャンネル」は、新たなプロモーションの手段として2002年にスタートします。
電車内のデジタルサイネージは、今では地下鉄や私鉄各線でも当たり前に活用されています。
当時はスマートフォンが今よりも普及しておらず、電車に乗っている「スキマ時間」を狙ったデジタルサイネージは大成功を収めます。

デジタルサイネージ活用の先駆者的存在であるJR東日本は「トレインチャンネル」の売上を順調にのばし、2008年~2009年頃には駅構内でのデジタルサイネージ設置を開始しました。
当初「5駅で約40台」 程度だったものは、約10年の間に「61駅477面」にまで拡大しました。
電車や駅という、公共性も利用頻度も高い場所でデジタルサイネージが活用されることで、多くの人がデジタルサイネージを身近なものとして認識する機会になったのではないでしょうか。

他方面でも徐々に普及が進み、2007~2008年頃は「デジタルサイネージ元年」と呼ばれました。
そうは言われたものの、市場全体では期待されたほどの普及はみられず、2011年に起きた東日本大震災では自粛ムードのなかデジタルサイネージの電源も落とされました。

2010年代

しかし、ディスプレイの低価格化や関連技術の発達に後押しされ、ここ数年でデジタルサイネージ市場は大きく拡大。
街中いたる所にデジタルサイネージが登場しています。
矢野経済研究所の調査によれば、2016年度のデジタルサイネージ市場規模は推計で1487億7500万円にも到達し、2020年度には2016年度の2倍を超える3361億7000万円に達すると予測されています。

市場拡大の後押しをしているのが、2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックです。
政府もICT化促進のために掲げているアクションプランでも

  1. 緊急時の災害情報の一斉送信
  2. スマホとの連携による、属性に応じた情報入手
  3. 公共性の高い場所でのパブリックビューイング

などの役割が期待されています。

東京オリンピック・パラリンピックでは、デジタルサイネージはパブリックビューイング、多言語対応ツールや緊急時の情報配信ツールとして間違いなく活躍するでしょう。

 

まとめ

いかがでしたか?ひとくちにデジタルサイネージといっても、その目的やメリットは多岐に渡ることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

このように多くのメリットがあるデジタルサイネージですが、設置することそのものが目的にはなりません。
あくまでも電子看板という情報伝達のツールであることを忘れてはいけません。

そのためには、想定した効果を得られているかどうかを冷静に検証する必要があるでしょう。

また、ソフトウェア・ハードウェアなどデジタルサイネージを取り巻く環境は日々進化をしています。
使い方のアイディアは無限大です。ぜひオリジナリティあふれる活用方法を考えてみてください。

 

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