メーカー系デジタルサイネージ、どこが違うの?導入事例を徹底比較!

今回はディスプレイメーカー7社のデジタルサイネージについて、実績や導入事例を中心に見ていきたいと思います。
比較企業全てが十分なデジタルサイネージの機能を有しているものと考えられるため、実績の多さや導入事例の多様さを比較していくことで、各社のデジタルサイネージに対する思いが伝わってくるものと思います。
導入事例以外にも、それぞれの仕様や機能などの特徴もまとめていきます。

 

1.TOSHIBA

10年以上にわたって24,000以上の端末を導入・運営してきた安定の実績を持つのがTOSHIBAです。
初期プランニング・コンサルティングからシステム設計・構築、設置工事・設定、コンテンツ作成支援、運用・保守までTOSHIBAグループ内で全てを解決するワンストップソリューションを特徴としています。

ホームページ上では40件以上の豊富な導入事例について、導入に至った経緯や選定のポイント、導入効果や課題などが詳しく紹介されています。
施設・業種別、導入効果別にも検索可能で参考となる事例を発見しやすくなっており、2018年に入っても事例が更新されているため、デジタルサイネージにかなり力を入れていると考えられます。
また、川崎本社にはショールームが設置されているので、事前予約すれば業務用ディスプレイ商品の実機を見ることができます。

デジタルサイネージ管理ソフトは自社製品を中心とした各社のものを利用できます。
ホームページでも6種類のソフトが掲載されているようです。

 

2.三菱電機

三菱電機では、大規模公共向け、鉄道向けネットワークに対してコンサルティングからシステムの構築、コンテンツ制作、配信管理、保守までを請け負うワンストップソリューションを謳っています。
JR車内に設置されたトレインビジョンやスタジアム・競馬場で用いられる超大型オーロラビジョンなどが導入事例として特徴的です。

中小規模向けのサイネージとしては「カンタンサイネージ」があります。電源コードをつないでSDカードを入れるだけで使えるSTB不要のサイネージで、リモコン操作も可能となっています。自社ソフトのM-Signageを用いればネットワーク配信型へ拡張することもできます。
このようなシンプルなサイネージはハードウェアの数が少ない分、故障が減るというメリットもあります。こちらは30件超の豊富な導入事例があります。

※STB:セット・トップ・ボックス。動画や静止画を映すことのみに特化した、インターネットに接続するための機器。

 

3.SHARP

30,000台もの導入実績を誇るのがSHARPです。
豊富な実績と経験を活かして、プランニング・コンサルティング、設置工事、運用トレーニング、保守までをワンストップでサポートしています。

導入事例は20件以上と豊富で、一部は動画で詳しく紹介されています。
最新の事例は2014年とやや古めですが、業種別、導入製品のカテゴリ別で検索することができます。
浜松町など3箇所のBtoBショールームがあり、事前予約により利用可能です。

デジタルサイネージ管理ソフトの「e-Signage」では、使用環境や規模に合わせて数タイプが用意されています。

 

4.LG

LGは最先端のディスプレイ技術に基づいた鮮やかな色彩、高い視認性が特徴です。
ホームページ上では複数枚の有機ELを用いた曲面ディスプレイ、透過有機EL等が参考商品として紹介されています。

導入事例の掲載は2018年分3件、2017年分6件の合計9件で、導入先・導入目的や使用モデルが写真とともに端的に紹介されています。
事例の年度が新しいことから、近年は特にサイネージに力を入れているようです。

デジタルサイネージ管理ソフトとしては「Supersign」があるようですが、日本語版ホームページでは紹介されていませんので、日本国内ではディスプレイを中心に販売していると考えられます。

 

5.Panasonic

Panasonicのデジタルサイネージソリューション「AcroSign」は、15年以上で約18,000台の納入実績を誇ります。
4K配信、観光・災害情報など業界毎の基幹システムと連携した多種多様なコンテンツを提供しており、コンサルティングから設計・SI、設置・施工、コンテンツ制作、運用・配信、保守・サポートまですべての要望に答えるトータルリレーションが特徴です。

ホームページでは11件の最新事例について、導入の背景やサイネージの概要と特長、納入品番などを紹介しています。
特徴的な商品としては、テレビ画面に情報をプッシュ配信可能な「パーソナルサイネージ」があります。主に防災情報連携を目的としており、テレビがオフでも番組視聴中でも強制的に情報を表示することができます。デジタルサイネージとの連携も可能です。

他にも、STB不要のプレーヤー機能内蔵型ディスプレイ、クラウド、オンプレミス、スタンドアロン型などの多様な配信システムがあり、用途に応じて使い分けることができます。

 

6.HITACHI

HITACHIの提供するデジタルサイネージソリューション「MediaSpace」は、配信コントロールセンターにて一括配信されたコンテンツや表示スケジュールを、各拠点に設置されたディスプレイに対してインターネットで配信するサービスです。
利用者は配信する素材を提供するだけでその他のコンテンツ制作、管理、配信まで全てをアウトソーシングできます。

こちらは35,000ディスプレイに情報配信を行っている実績があります。
事例紹介は7件で、駅や空港内でのインフォメーションとして用いられたケースが多いのが特徴です。

 

7.NEC

NECはトータルソリューションの提供により業務効率化とコスト削減、顧客満足度の上昇を目指しています。

活用事例の掲載は30件超と豊富で、最新事例として2017年12月の導入例を紹介していることからもサイネージに力を入れていることが分かります。
「電子カルテと連携した患者呼び出しシステム」など、大手企業ならではの事例を掲載しているのが特徴的です。
これらは企業、交通、公共機関などの利用シーン別で検索できます。
三田には事前予約制のショールームがあり、実際の製品を確認することができます。

NECでも、クラウド、オンプレミス、スタンドアロン型など多様な配信システムに対応した製品が展開されています。
海外向け製品では、電源やSDカードストレージをUSBポートなどから装着することによって使用できる簡素なマイクロコンピュータ、「Raspberry Pi」 内蔵ディスプレイを用いることでSTBなしでの使用を可能としたユニークなものもあるようです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は各ホームページ上で紹介されている導入事例を中心にディスプレイメーカー7社を比較しました。
同じデジタルサイネージという商品であっても、提供されるサービスや強みはそれぞれ異なります。
今後、サイネージの形態や利用方法はますます多様化していくこととなりそうです。

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