デジタルサイネージの集客効果をさらに高める3つのアプローチ

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日常でタッチパネル媒体を利用する場面は、駅前の自動販売機や、居酒屋の注文、展示会などでの案内等様々なものがあり、利便性向上に貢献します。
これらに加えて、店舗の商品プロモーションやイメージアップの手段として使うこともできます。

扱う物件情報自体にはあまり差がない不動産仲介業界では、店舗のPRがとても大切で、デジタルサイネージ(電子看板、インフォメーションボード)のようなタッチパネル型広告を用いることは有益と言えます。
今までは、チラシや看板で一方的に与えられていた物件情報を、自分から検索することができるようになるなど、双方向のコミュニケーションが可能になります。

デジタルサイネージを店舗に設置することにより、集客に関しては、人目をひく・業務時間外でも宣伝ができるといったメリットがあります。

しかし、利点はこれだけにとどまりません。
ディスプレイ画面とタッチ機能を上手く組み合わせることで、様々なメリットを得ることができます。

ここでは、不動産仲介を例に導入できるものを取り上げていきます。
不動産仲介業は様々な場面に集客・PRが関わるビジネスモデルなので、多業種で使う場合にも参考になる部分は多いでしょう。

※この記事は約6分程度で読むことができます。

1.コンテンツ情報発信量で一気に優位な状況へ!

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デジタルサイネージはタッチパネル操作に反応する液晶画面のため、操作に応じて表示する内容を変更することができます。
限られたスペースで多くの情報を発信できることから、通りかかった人が多くの情報を知ることができます。

例えば、宣伝でよくつかわれている店舗の窓ガラスに貼っていたビラに載っているもの以外にも、多くの賃貸物件情報を掲載することが可能です。
もちろん、タッチパネル式でなくてもデジタルサイネージならば時間ごとに画面表示を切り替えることも可能です。

新たに提供できる情報としてまず浮かぶのは、今まで店頭やビラに掲載できなかった数多くの物件についてです。

不動産屋では、不動産物件情報サイト「レインズ」によって、自店舗で契約していない大家さんやメーカーの物件情報も所持しています。
その合計数は、店舗の周辺地域だけでも相当多くのものとなるでしょう。

しかし、現状ではそれらの物件のうち、どれほどがお客さまに伝わっているでしょうか。

チラシなどで宣伝されているもの以外は、基本的に店内にある、膨大な量の見取り図が書かれている資料をまとめたファイル等を見ながら探していく形をとることが多いでしょう。
しかし、お客様だけで、分厚いファイルを見て自身の希望する物件を見つけることは困難ではないでしょうか。

資料から店内のスタッフが条件に合うものを探し、お勧めの物件としてお客さまに伝えるとしても、案内できる数には限りがあります。
①コミュニケーションをとりながら物件を検索、②提示、③再び探すということを繰り返していると、3,4ほどの物件を紹介するだけでもかなり時間がかかってしまいます。

次の用事が入ってしまっているなど、物件探しに時間をかけられないお客様に対して手間を取らせてしまうと、近くの店舗で物件を探そうと考えるかもしれません。
加えてスタッフの労働・作業時間(工数)も必要以上にかかってしまいます。

自分たちの店舗で契約してもらうために、目の前にお客さまに密に接することが大事だと考える方もいらっしゃると思いますが、まだそれほど物件を絞り切ることができていない状態や興味のない状態で話しかけられることが億劫な方も多いです。
筆者も不動産仲介店で物件探しをした時は、当初はどのような物件があるか、家賃など各条件に対してどれくらい物件のボリュームがあるか把握できなかったため、営業スタッフの方の紹介する物件を見てもしっくりこないと感じていました。

まずは顧客自身で興味のあるものを調べてもらう、そのうえで希望条件に見合うものをスタッフが選定してお勧めするというやり方が実は双方にとって望ましいやり方なのかもしれません。

すなわち、手元に情報はあるのに、お客さまのもとまで情報が届かない物件が山ほどあるわけです。
どんなに良い物件であっても、お客さまに認識してもらえなければ、契約には結び付きません。

不動産仲介に限らず、保険商品や家電の小売でも同様に考えられるでしょう。

デジタルサイネージ導入による集客の好循環

デジタルサイネージの導入によって、今までスペースの制約で窓ガラス等に載せることができずに、お客さまに伝わらないまま死蔵状態となってしまっていた多くの物件を、店頭で情報発信できるようになります。
この潜在的に埋もれてしまっている物件情報は、不動産屋の持つ情報のうち半分以上になることもあります。
それらを効果的にお客さまに届くようにすることで、成約数の大幅な増加が見込めるのではないでしょうか。

加えて、他の店舗と契約の取り合いになる状況から一歩先に進むこともできるでしょう。
物件の情報自体はどの不動産屋でもほぼ共通しています。
他の店舗が先に契約を結ぶと、当然自分の店舗ではその物件の契約ができなくなります。

すなわち、全体が共有された物件情報というパイのもとで、仲介手数料をめぐって他の店舗と賃貸契約を取り合う競争状態になっているのです。
注意しなければならないのは、この競争が大家さんとの提携にも影響するということです。

契約が成立した際に、自分の店舗が売れた物件の大家さんとの契約をしていなくても、顧客側の仲介手数料を得ることができます。
もちろん、大家さんと契約した物件を仲介した方が、大家さん・顧客双方から手数料を得られて一石二鳥ですが、別の不動産屋が先に契約をすると大家側のみの手数料となります。

いわば、自分たちが提携している物件を売ることが、収入を減らさないための守りに該当し、提携していない物件を売ることで、新たな収入源を生み出すことが攻めに当たります。

大家さんにとっても、空室を作らないために自分の保有する物件を宣伝して素早く契約を取り付けてくれる不動産屋と提携しようと考えます。
ですので、顧客側にしっかりと訴求できていないと、大家側が別の不動産屋へ移って契約をし、提携する物件数も減ってしまうでしょう。
自社だけでなく、他のステークホルダーを巻き込む代理店営業ビジネスなどは共通する部分が多いでしょう。

「宣伝や情報量が少ない→他の不動産屋に先を越される→大家さんも離れてさらに収入減少→宣伝資金が不足する」といった負のスパイラルに陥る恐れもあります。

これを、「情報量を増やすための投資やPR実行→契約件数増加→大家側の提携が増えて手数料収入上昇→物件宣伝への追加投資」のような望ましい好循環にすることができると良いでしょう。

2.デジタルサイネージ導入によって気軽に「検索検索ぅ!」としてもらう

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お客さまに物件を知ってもらい店舗に足を運んでもらうまでには、情報量だけでなく情報を調べるための機能や環境も大切です。
画面に表示されるマンションなどの情報を、ある程度の時間で別の物件へと変えることで、店舗の近くを通りかかった人の目に留まるようになります。

今までビラがたくさん貼ってあるだけで、風景のように感じられていた不動産屋の窓ガラスが、タッチに反応するディスプレイとなって様々なコンテンツが配信されていたら、より注目が集まるでしょう。

そして、タッチパネルですぐに検索できるようになることから、今までよりも容易に物件情報にアクセスできるようになります。
このことによって、「ちょっと物件を探したいけど、中に入ると斡旋されたり連絡先聞かれたりと面倒になるかも」と感じて店舗に入るのを避けていた人が、お店を通りかかった際に気軽に検索することができます。

閉店している深夜の時間帯でも、興味を持った人が検索できるので、昼前~夜までに不動産屋へ行けなかった人々を新たに呼び込むことにもつながります。
検索した物件情報はメールで送信することや、営業時間であれば店内で印刷することも可能なので、別の日に店舗への来店につなげることができます。

窓ガラスに設置されたディスプレイをタッチして検索している人を見ることで、他の人も興味を持ってタッチパネルを利用する可能性もあります。

そして、近所の知人や友人に口コミで広まることや、SNS(Twitterなどのコミュニケーションツール)で投稿されて拡散し、多くのユーザーへ広まることなどによって、大きな宣伝効果が生まれる可能性もあります。
いわゆる、「バズる(蜂Buzzから由来して、炎上とは異なり興味深い内容などによって周知される)」状態になることも期待できます。

3.タッチパネルの検索情報を使うことで新たな発見も!?

デジタルサイネージ 集客推進 コンテンツ タッチパネル 検索操作

単純に、物件情報がタッチパネルで検索できるという点だけでも魅力的ではありますが、まだまだ有効活用法はあります。

例えば、ディスプレイで検索したデータを集めることで、「どの曜日・時間帯にどのような物件が検索されているか」というようなアクセス解析を行うことができます。
技術的には難しいかもしれませんが、これができるようになると「どの時間帯にどの物件を見やすい位置に表示するのが有効か」を把握することができ、デジタルサイネージによる効果が増大します。

「検索によってデータが集積→集まったものを分析してPR方法改善→利用者がさらに増えてより多くのデータが集まる→新たなアプローチ法を考案」というように、実際に顧客が興味を持った情報をもとに、より効果的な集客方法を検討することができます。

なお、会社で複数店舗に導入している場合は、他の店舗とまとめてデータ集計をすることもできます。
自社でできない場合は、検索などのコンテンツ更新をする際に、アクセス解析を委託してみるのも良いかもしれません。

まとめ

デジタルサイネージの利用方法を情報量や検索機能の面に注目して取り上げましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事では3つの段階でご紹介しましたが、それぞれの方法を出発点として別の方法を生み出すことも可能です。

圧倒的な情報量・検索のしやすさ・検索データ分析は、集客増加のための電子看板導入で考えられる主な方法ですが、他にも店舗紹介・天気や占い情報等のコンテンツ追加といった様々な使い方があります。

提供するコンテンツはカスタマイズすることもできるので、それぞれの利用者が思い描く目的に対応する形で作り上げていきましょう。

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